指針的な研究活動
21世紀の食・農の再生をどうするか一食糧経済論の課題
これまで見てきたように現代の食料問題は,食・農の工業化とルール無きグローバル化,多国籍アグリビジネス支配を背景にして,食の量的確保(食の安心確保のためのフードセキュリテイ・食料安全保障)と食の質的確保(食の安全確保のための安全行政とコンプライアンス)の両面から国民の不安・不信を拡大させてきた。
さらに世界最大の食料輸入国・世界最低の食料自給率の日本は,農の多面的機能を破壊し自然災害を拡大させているのみならず,「地球上の飢えと貧困」と環境問題とも深く連動している。
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21世紀は改めて,その背後にある市場原理主義・グローバリズムの潮流に対抗して,食料自給率向上による食の安全・安心を現実のものにしなければならない。
そのためには,「人間を主人公とした持続的循環型共生社会」と「暮らしと地域に根ざした食・農の再生」への道筋を明らかにし,その実現を迫る「暮らしと地域に根ざした運動」の発展が課題である。まさに政治経済学としての食糧経済論の課題である。

